最大の理由は、改札機のメンテナンスコストだ。磁気切符を物理的に吸い込み、内部で高速搬送して処理する改札機は、極めて精密な駆動パーツを必要とする。切符の詰まりや部品の摩耗による故障対応は、鉄道会社にとって重い人件費負担となっていた。金属粉を含む磁気素材の廃棄処分に伴う環境負荷も、無視できなくなっている。
「機械的な可動部を減らしたい」というのが鉄道会社の本音だ。ICカードやスマートフォンのタッチ決済、さらにはカメラで読み取るQRコード式であれば、改札機はほぼ「かざすだけ」のシンプルな構造で済む。この劇的なコストカットこそが、廃止を加速させる最大のトリガーなのだ。