日本のキャラクター史を振り返ると、緑は常に「変革」と「挑戦」の象徴だった。1970年代に登場したガチャピンは、スキューバダイビングからスカイダイビングまで、緑の巨体を揺らしながらあらゆる極限スポーツに挑み、子供たちに驚きと勇気を与えた。その万能ぶりと愛くるしいビジュアルのギャップは、今なお語り継がれる伝説だ。
時を経て、2000年代以降はより複雑な内面を持つヒーローたちが誕生する。『僕のヒーローアカデミア』のデク(緑谷出久)は、無個性という絶望から泥まみれになって這い上がり、緑色のエフェクトを纏って戦う。完璧ではない少年が葛藤しながら成長していく姿は、世界中のファンの胸を打った。緑は「未熟さ」から「無限の可能性」へと脱皮していくカラーリングとしても、クリエイターたちに重宝されてきたのだ。