近年のめざましい成果を支える最大の要素として挙げられるのが、施設面の劇的な進化だ。特に、全天候型直線1000mの屋根付き坂路コースの稼働は、育成馬たちの潜在能力を極限まで引き出す原動力となっている。
この施設では、単に傾斜を駆け上がる調教を行うだけにとどまらない。走行中の心拍数、ストライドの長さ、ピッチ数、肢にかかる負荷などをリアルタイムでセンシングするシステムが全面的に運用されている。ベテラン調教助手たちの感覚的な所見と、デジタル化された客観的データを高度に融合させることで、怪我や故障のリスクを抑えつつ、心肺機能を極限まで強化することに成功した。実戦さながらの負荷を日常的にかけられるこの環境が、ゴール前での驚異的な粘りと伸びを生み出している。