現行の売春防止法は、売春を「対償を受け、又は受ける約束で、不特定の相手方と性交すること」と定義している。しかし、2026年の法改正に伴い、従来のアナログな取引形態を前提とした解釈からの脱却が強く求められることとなった。デジタル空間での事前交渉や「パパ活」と称される経済的支援を伴う関係性が巧妙化する中、法律上の定義と現場の実態とのギャップをいかに埋めるかが最大の争点である。
今回の法改正における最大の変更点は、単なる個人的な取り締まりを超え、性的搾取を生み出す組織的背景や悪質な媒介行為に対する罰則の厳罰化だ。従来の法律では、売春行為そのものへの直接的な刑罰が課されない構造が維持されつつも、買春側に対する社会的・法的な責任追及の厳格化が打ち出された。この転換は、個人の倫理問題としてではなく、人権侵害および暴力の防止という観点からの政策的シフトを明確に示している。