大通りから一本入った路地の奥、雑居ビルの地下に看板も控えめな知る人ぞ知る新星が存在する。メディア初公開となるこの隠れ家割烹中華では、夜のコースの締めくくりとして供される麻婆豆腐が早くも食通の間で話題を呼んでいる。店主は名門四川料理店で15年以上の研鑽を積んだ実力派だ。
「豆腐の水分を限界まで抜き、旨味の詰まったスープを吸わせる。これがすべてです」と店主は語る。一口含むと、まず絹ごし豆腐のなめらかな舌触りと大豆本来の甘みが広がり、数秒遅れて重厚なスパイスの波が押し寄せる。ディナー限定で提供されるこの極上の一皿は、紹興酒やナチュールワインとのペアリングも秀逸。夜の浜松町で贅沢な食体験を求めるなら、訪れる価値がある。