車のルーフは、ボンネットと並んで常に太陽光に直面する過酷な環境に置かれています。新車時の塗装は「下塗り(防錆)」「中塗り」「上塗り(カラーベース)」「クリア層(透明な保護膜)」の多層構造になっていますが、紫外線や熱によって最表面のクリア層が分子レベルで破壊されると、光沢が失われて白く濁り始めます。
この初期劣化を放置すると、やがてクリア層がひび割れて魚のウロコのように剥がれ落ちる「ルーフのクリア剥げ」へ発展します。クリア層を失ったカラー塗料は雨や紫外線に対して無防備となり、あっという間に色褪せが進んで下地の鋼板が露出。最終的には赤サビが侵食して天井に穴が空くといった最悪の事態を招きかねません。
天井のサビが進行すると、板金塗装だけでは修復不可能となり、ルーフパネル全体の切断・溶接交換という大手術(20万円以上の修復費用)が必要になります。修復歴(事故車扱い)が付いて下取り・売却価格が暴落するリスクを避けるためにも、クリア層が剥げ始めた段階での早めの補修が不可欠です。