闇の魔法で作られた分霊箱は、通常の呪文や物理攻撃では傷一つ付かない強力な防護が施されています。それにもかかわらず、グリフィンドールの剣が分霊箱を破壊できた決定的な要因は、ゴブリン(小鬼)が鍛造した金属特有の魔術的性質にあります。
ゴブリン製の武具には「汚れや不純物を退け、自らを強化するものだけを吸収・定着させる」という驚異的な特性が備わっています。『ハリー・ポッターと秘密の部屋』において、ハリーがこの剣で巨大な大蛇バジリスクを討伐した際、刃はバジリスクの猛毒をその身に完全に吸収しました。
バジリスクの毒は、魔法界でも数少ない「分霊箱の器を修復不可能なレベルまで破壊できる物質」です。剣そのものが毒を永遠に宿す武器へと進化したことで、以降の『死の秘宝』編において、スリザリンのロケットや大蛇ナギニを滅ぼす究極の退魔の剣としての役割を果たすことになりました。