削らない鉛筆の寿命に関して、「一生涯使える」という言説が一部で見られますが、これは正確ではありません。公称データにある筆記距離約16kmという数値は、一般的な木軸鉛筆(1本あたり約500m〜1km)と比較して16倍以上の寿命を意味しますが、使い続ければ徐々に芯は摩耗します。日常的な筆記量であれば数年間削らずに使用可能ですが、完全な不磨耗素材ではないことを理解しておく必要があります。
また、受験生や資格試験の受験者が最も注意すべき盲点がマークシート試験への不適合リスクです。大学入学共通テストや各種国家試験のマークシート読取機(OMR:光学式マーク読取装置)は、鉛筆の黒鉛が赤外線を吸収する性質を利用して判定を行っています。
特殊合金を含む金属鉛筆は、赤外線の反射率が通常の黒鉛芯と異なる場合があり、さらに筆記濃度がHB未満の薄さになりやすいため、機械がマークを正常に認識できず無効票となる危険性が排除できません。各試験実施団体の募集要項に「黒鉛のHB以上の鉛筆を使用すること」「シャープペンシルや金属鉛筆は不可」と明記されているケースが多く、公的試験での使用は避けるのが鉄則です。