時間帯によって通行料金を変動させるダイナミックプライシングは、交通量の平準化を狙った切り札だった。都市部を中心に2026年現在も適用範囲が広がっている。一定のオフピークシフトを促したことは間違いない。
だが、現場では新たな問題が起きている。関東圏の運行管理者は苦み走った表情で明かす。「深夜割引や割安な時間帯が始まる直前、インターチェンジの手前や路肩、PAの入口付近に大型トラックが滞留する。割引適用を待つ車列が本線の合流部にまで伸び、それがきっかけで後続車がブレーキを踏み始める」。ピークの分散を図るはずの料金システムが、時間帯の境目にピンポイントな停滞を生み出す皮肉な構造だ。