物語は、鉱山町スラッグ溪谷で暮らす見習い機械工の少年パズーが、空から落ちてきた不思議な少女シータ(リュシータ・トエル・ウル・ラピュタ)を助ける場面から始まります。シータが身につけていた青く輝く石こそ、かつて高度な科学力で天空に君臨した浮遊都市「ラピュタ」を起動させる鍵でした。二人は、飛行石を狙う空中海賊ドーラ一家や、冷酷な情報機関の指揮官ムスカ大佐が率いる政府軍の追跡を逃れながら、伝説の城を目指して大空へと飛び立ちます。
巨大な乱気流「竜の巣」を突破して辿り着いたラピュタは、かつての繁栄を物語る巨大な樹木と、園丁用ロボットが小鳥たちを守る静謐な楽園でした。しかし、ムスカの手によってラピュタの恐るべき軍事機能が再起動。シータを人質に取られたパズーは、彼女とともに最後の手段として滅びの呪文「バルス」を唱えます。崩落する要塞から間一髪でグライダー「フラップター」で脱出した二人は、温かな絆で結ばれたドーラ一家に見送られながら、それぞれの帰るべき場所へと旅立ちました。
本作は、スタジオジブリ設立後の記念すべき第1号長編アニメーション映画です。宮崎駿監督が小学生時代にノートに書き留めていたアイデアを骨子にしており、スウィフトの小説『ガリヴァー旅行記』に登場する浮遊島ラピュタに着想を得つつも、「少年が少女と出会い、世界を救う」という普遍的で王道の冒険活劇として昇華されました。