五浦観光ホテルの評価の屋台骨を支えているのは、食と温泉という旅館の二大根幹要素です。旅行レビューサイトに蓄積された数百件に及ぶ口コミ評判を精査すると、宿泊客の熱狂的な支持と、一部のシビアな指摘が明確に浮かび上がってきます。
北茨城の冬の味覚を象徴する「あんこう鍋料理プラン」は、宿の看板として極めて高い完成度を誇ります。一般的なあっさりとした醤油仕立てとは異なり、あんこうの肝(あん肝)を鍋肌でじっくり乾煎りして味噌と溶かし合わせる「どぶ汁」の技法を取り入れた濃厚なスープが特徴です。現地を訪れた旅行者の証言でも「スープの一滴まで飲み干したくなる深いコク」「コラーゲン豊富な皮やプルプルした身の鮮度が抜群」といった声が目立ちます。10月下旬から3月にかけての旬の時期には、この鍋を目当てに首都圏から毎年のように再訪を繰り返すリピーター層が客室を埋め尽くします。
そしてもう一つの白眉が、絶景露天風呂大浴場「大観の湯」です。湯船の縁の先には太平洋の水平線が遮るものなく広がり、打ち寄せる波の飛沫を感じられるほどの臨場感を誇ります。泉質はナトリウム・カルシウム-塩化物泉で、地下から湧き出る五浦温泉源泉かけ流しの湯は塩分を豊富に含み、湯冷めしにくく高い保温効果を備えています。早朝、海から昇る朝日に湯面が黄金色に染まる瞬間は、宿泊者だけに許された圧巻の体験として口コミでも絶賛されています。
ただし、手放しの絶賛ばかりではありません。建物の築年数に起因する「昭和レトロな設備の古さ」「エレベーターから客室までの動線の長さ」「一部の配管音」を指摘する声も散見されます。ハイテクな高級ラグジュアリーホテルを想像して訪れると、経年変化に対する耐性の違いから評価が分かれる傾向が見受けられます。