この舞台が単なる観光アトラクションと一線を画しているのは、背後に息づく花街の厳格な伝統があるからだ。運営の中核を担うのは、京都屈指の花街として名高い祇園甲部歌舞会である。
披露される舞は、京舞井上流家元であり人間国宝の井上八千代が受け継ぐ、格調高き井上流の技法そのものだ。春の風物詩として全国に知られる「都をどり(Miyako Odori)」の舞台を踏む本物の舞妓・芸妓たちが、日々の厳しい稽古の成果をこの舞台で惜しみなく発揮している。
さらに、公益財団法人京都伝統伎芸振興財団(おおきに財団)の強力なバックアップにより、伝統の保存と次世代への継承という崇高な使命が舞台の随所に貫かれている。妥協のない本物の芸だからこそ、初見の観客の胸を激しく打つのだ。