ネット上で毎年のように噴出するのが、「魅力度ランキングで下位の県なのに、住んでいる人間からすればめちゃくちゃ住みやすい」という疑問の声です。この違和感を解消するためには、ブランド総合研究所の評価基準と調査方法の構造を理解する必要があります。
地域ブランド調査における「魅力度」は、調査対象者に対して「その地域をどの程度魅力的だと思うか」を「とても魅力的」「やや魅力的」「どちらでもない」「あまり魅力的でない」「全く魅力的でない」の5段階で尋ね、加重平均して数値を算出します。つまり、回答者の大半は「県外に住む一般消費者」であり、外から見たブランドイメージや観光地としての憧れが評価の主軸となっています。
一方、各メディアやシンクタンクが発表する「住みやすさランキング」や「住民満足度調査」は、交通利便性、医療・子育て環境、家賃相場、治安、自然災害リスクといった生活実感に基づく客観データや住民アンケートをもとに集計されます。外向きの「華やかさ・非日常性」を測る魅力度ランキングと、内向きの「利便性・日常の心地よさ」を測る住みやすさランキングは、そもそも土俵が全く異なる指標なのです。