痰が苦く、色を観察した際に黄色や黄緑色に濁っている場合、最も疑われるのが鼻腔や副鼻腔の炎症です。代表的な疾患が「慢性副鼻腔炎(いわゆる蓄膿症)」と、それに伴う「後鼻漏(こうびろう)」です。
副鼻腔炎が悪化すると、副鼻腔内に細菌や好中球(白血球の一種)の死骸を含んだドロッとした膿がたまります。この膿が鼻の穴から前に出ず、鼻の奥を通って喉へと流れ落ちてくる現象を後鼻漏と呼びます。喉に落ちてきた膿汁は非常に粘度が高く、特有の生臭さや苦味を伴うため、本人は「喉の奥から苦い痰が出てくる」と感じる仕組みです。
特にアレルギー性鼻炎や風邪をこじらせた後に「黄色い痰が絡んで苦い」「鼻の奥が詰まった感じがして嫌な味がする」という症状が続く場合は、耳鼻咽喉領域での細菌感染が慢性化しているサインと言えます。