インターネット上のレビューやSNSで救急医療センターの評判を調査すると、「何時間も待たされた」「受付の対応が冷たかった」という不満の声が一定数見られます。しかし、これらの投稿の背景を精査すると、現場の構造的要因が浮き彫りになります。
基幹病院の救急外来には、自力で来院する患者の背後で、毎分のように救急車が到着しています。消防庁や各自治体の救急搬送 受け入れ実績を見ても、大阪市内の基幹救命センターでは年間数千件から1万件前後の搬送受け入れを維持しており、医師や看護スタッフは心肺停止や多発外傷など、一分一秒を争う処置に追われています。
現場の当直医手記や看護師への取材記録でも、「待合室の患者さんを軽視しているわけではなく、トリアージ判定によって呼吸状態や循環動態が安定している方には待機をお願いせざるを得ない」という苦悩が繰り返し語られています。医療提供側と受診側の認識ギャップが、口コミにおける低評価の一因となっているのが実情です。
一方で、適切な手続きを踏んで受診した患者や、重症で搬送された患者・家族からは「夜間にもかかわらずCT・MRIを迅速に撮影し、的確な専門治療を受けられた」「当直チームの連携がスムーズで一命を取り留めた」といった高い信頼を寄せる声が多数を占めています。