山形のだしは、単なる家庭料理の枠に収まらない。農林水産省が推進する「うちの郷土料理プロジェクト」においても、地域の気候風土に適応した貴重な食文化として選定され、その価値が再評価されている。
栄養学的な観点からも理にかなっている。きゅうりやナスに含まれる豊富なカリウムは体内の余分な熱と塩分の排出を促し、大葉のペリルアルデヒドやみょうがのアルファピネンは胃液の分泌を促して食欲を刺激する。さらにオクラやがごめ昆布のネバネバ成分(水溶性食物繊維)が胃粘膜を保護し、糖質の吸収を穏やかにする。まさに灼熱の夏を乗り切るために計算し尽くされた機能食なのだ。