国内での道が閉ざされている現状において、海外での代理母出産を目指す「渡航生殖」は一種のグローバルな医療ツーリズムとして巨大な産業化を遂げている。しかし、その華やかで魅力的なエージェントの宣伝文句の裏には、渡航者が直面する予期せぬトラブルとリスクが潜んでいる。
現地のエージェントとの契約トラブル、提示された額を大幅に超える追加請求、さらには政情不安や法改正による突然の規制強化など例を挙げればきりがない。近年では、生まれた子どもに重い障害があった場合に依頼側が引き取りを拒否する事態や、渡航先での代理母の健康状態悪化に対する補償問題など、凄惨な事件が国境を越えて報じられるようになっている。言葉の壁や法制度の違いが、トラブル発生時の救済をいっそう困難にしている。