イラスト全体のパースが狂ってしまう背景には、明確な3つの原因が存在します。これらをチェックリストとして把握しておくだけで、作画の歪みは格段に減少します。
第一の原因は、同一空間内に異なるアイレベルが混在していることです。例えば、背景の家具は斜め上からの見下ろし視点で描かれているのに、手前に立つキャラクターだけが完全な正面向きで描かれていると、空間の整合性が破綻します。背景とキャラクターは必ず同じアイレベルと消失点のルールに従って配置しなければなりません。
第二の原因は、平行線の収束先がバラバラになっていることです。同じ方向を向いているはずの机、ベッド、本棚のパース線がそれぞれ別の消失点に向かって引かれていると、部屋全体が歪んだ印象を与えます。同一方向の辺はすべて1つの消失点に収束させるのが基本ルールです。
第三の原因は、広角パースによる端の歪みへの無自覚です。消失点に近づくほど物は極端に縮み、画面端に行くほど引き伸ばされます。歪みが気になる場合は、消失点をさらにキャンバスの外側へ離し、望遠レンズで捉えたような浅いパースに変更することで、すっきりとした安定感のある構図へと修正できます。