梅宮辰夫氏の最晩年を支えたのは、妻のクラウディア氏と一人娘の梅宮アンナ氏でした。当時の特番インタビューやアンナ氏の著書・手記で語られた「父の介護の生々しい告白」は、世間に大きな衝撃を与えました。
かつて「夜の帝王」と呼ばれ、威風堂々としていた昭和の大スターが、筋力の低下により一人でベッドから起き上がれなくなり、真鶴の自宅で転倒を繰り返す姿。アンナ氏は「あんなに強くて絶対的だったパパが、小さくなっていくのを見るのが一番辛かった」と公の場で吐露しています。特に人工透析を導入してからは、透析後の激しい倦怠感や血圧低下によるふらつきが顕著になり、送迎から日々の食事の塩分・水分管理まで、家族には24時間体制の神経戦が強いられました。
さらに、クラウディア氏自身も同時期に認知症の初期症状や高齢による体調不良を抱えており、アンナ氏は「仕事」「父の透析ケア」「母のサポート」という三重苦を一人で背負い込むヤングケアラーならぬミドルケアラーの極限状態に置かれていました。華やかな芸能一家のイメージの裏側で繰り広げられていたのは、日本の高齢化社会が抱える在宅介護の過酷な縮図そのものでした。