「体に良い天然成分だから、飲めば飲むほど健康になる」と考えるのは危険です。過信によって引き起こされる飲む温泉水の危険性や、体質による注意点について正確に把握しておく必要があります。
特に注視すべきは、温泉水の飲み過ぎによる副作用です。マグネシウムやサルフェート(硫酸塩)を多く含む泉質の水を短時間で大量に摂取すると、腸管内で水分が過剰に引き寄せられ、浸透圧性の下痢や軟便を引き起こすことがあります。また、極端にpHが高い強アルカリ性の水を日常的にガブガブと飲み続けると、胃酸が中和されて殺菌力が低下し、かえって消化不良を招く恐れがあります。
さらに、持病をお持ちの方にとって温泉水が腎臓や肝臓へ与える影響は見逃せません。腎機能が低下している場合、カリウムやナトリウム、マグネシウムなどの電解質を体外へ効率よく排出できず、高カリウム血症や浮腫(むくみ)を誘発するリスクがあります。肝機能障害や重度の腎疾患で通院中の方は、ミネラル濃度の高い温泉水を常飲する前に必ず主治医へ相談してください。