くわいという食材を語る上で欠かせないのが、全国生産量の約8割を占める日本一の産地、広島県福山市の存在です。福山市では古くからくわい栽培が盛んで、地元ではお正月の煮物だけでなく、日常のおつまみや郷土料理として素揚げが深く愛されてきました。
福山市の生産関係者や地元料理人の証言によると、美味しいくわいを見極める基準は非常に明確です。くわいの選び方と旬の時期について、最も流通が活発になる旬は11月下旬から1月上旬にかけて。選ぶ際は「芽がピンと力強く伸びていて折れていないもの」「皮の青藍色が鮮やかでツヤがあるもの」「手に持ったときにずっしりとした重みを感じるもの」を選ぶのが鉄則です。乾燥して軽くなったものは内部に空洞ができやすく、揚げたときのホクホク感が損なわれてしまいます。
また、三が日を過ぎた時期にSNSやレシピコミュニティで毎年大きな話題となるのが、余った慈姑のおせちリメイクです。甘辛く煮た含め煮が余った場合、水気を拭き取って薄く片栗粉をまぶし、180℃の油でサッと揚げると、外側はカリッと香ばしく、中はトロリとした甘辛揚げに生まれ変わります。生の状態が残っているなら、迷わず皮ごと素揚げにして塩を振るのが最も喜ばれる消費法です。ネット上でも「煮物は不人気だったのに、素揚げにした瞬間に一皿すべて消えた」「子どもの手が止まらなくなった」といった感動の投稿が相次いでいます。
【プロの結論】素揚げをおすすめできる人・慎重になるべき人の判断基準
食材にはそれぞれ適した楽しみ方があります。自身の好みや調理環境に合わせて選ぶための基準を提示します。
【素揚げを心からおすすめできる人】
- くわい特有の「煮物の苦味」がどうしても苦手だった人
- ポテトフライや焼き栗のような、濃厚なホクホク感や自然な甘みを味わいたい人
- お正月のおせち作りで余った生くわいを、手間をかけず最速で絶品おつまみにしたい人
- 皮むきや面取りなどの面倒な下処理を省き、短時間で旬の味覚を堪能したい人
【調理に慎重になるべき・他の食べ方を検討すべき人】
- 油を使った調理後の油処理や片付けを極力避けたい人(蒸し焼きやホイル焼きが代替案になります)
- 伝統的な和食の透き通るような出汁の風味や、懐石料理のような上品な薄味を最優先したい人
- 極端な低脂質ダイエットを行っており、揚げ油のカロリー摂取を厳格に制限している人