ろうあ者とは?ろう者との決定的な違いと使われなくなった理由を解説の背景について、最新情報を基に徹底解説します。
「耳が聞こえない・聞こえにくい人」を一括りに捉えることは、現場でのミスコミュニケーションを生む最大の原因となります。福祉行政上の区分と、当事者の生活実態・言語環境による区分には大きな隔たりがあります。
法的な包括名称である「聴覚障害者」は、身体障害者手帳の交付対象となる人全体を指します。厚生労働省の統計基準に基づき、聴力レベル(デシベル:dB)や語音明瞭度によって2級から6級(5級は欠番)までの等級が定められています。一方、生活や文化の視点では、手話を第一言語とする「ろう者」、補聴器や人工内耳を活用しながら音声日本語を主たるコミュニケーション手段とする「難聴者」、そして音声日本語を獲得した後に病気や事故で聴力を失った「中途失聴者」に大別されます。
区分・呼称詳細・主な使用言語一般的な基準・機器活用編集部の見解・評価ろう者日本手話を第一言語とする言語的少数者。独自の文化(デフカルチャー)を持つ。重度難聴(主に手帳2級・聴力100dB以上)が多いが、本人の自認・文化への帰属が基準。医療的な「障害者」という枠組みを超えた、言語的・文化的なコミュニティとして認識すべき存在。難聴者音声日本語を基盤とし、軽度・中等度・高度の聞こえにくさを抱える人。補聴器で音を増幅して内耳に伝えるアプローチが主流。手帳非該当の軽度難聴者も多数。外見から困難がわかりにくく、職場や教育現場で「聞き間違い」「不注意」と誤解されやすいリスクを抱える。中途失聴者日本語を完全に習得した後に聴力を喪失した人。思考言語は音声日本語。人工内耳の手術(蝸牛を電気刺激)や、筆談・要約筆記などの文字情報保障に依存。手話を母語としないため、突然の孤立感を味わいやすい。文字による即時情報支援が極めて重要。ろうあ者(歴史的呼称)耳が聞こえず口頭発話が困難と見なされた人々を指した旧来の呼称。過去の法文や団体名に残存。身体障害者手帳の基準上は「聴覚・言語機能障害」に該当。差別的要素を含むためメディアでは原則使用されないが、連盟の歩みなど歴史的文脈では尊重される。