野球部の衰退劇は、単なるスポーツ部の不祥事にとどまらず、母体である宗教法人「パーフェクトリバティー教団(PL教団)」の歴史的変遷と密接にリンクしています。
かつて数百万人規模の信奉者を誇り、広大な敷地と強大な財力を有していた教団ですが、カリスマ指導者であった御木徳近2代教祖の時代を経て、時代の変化とともに信者数は大幅に減少。かつて関西の夏の風物詩として全国的に知られた「PL花火芸術」も、警備費用の高騰や諸般の事情により休止・縮小を余儀なくされるなど、教団全体の規模縮小は顕著となっています。
それに伴い、学園の運営方針も大きく舵を切らざるを得なくなりました。巨額の維持費がかかる広大なスポーツ施設の管理や、全国からスカウトして生徒を集める特待生制度の維持は困難となり、学園自体も生徒数の減少からクラスの統廃合や中高一貫教育の再編を加速。宗教法人としての原点回帰を目指す教団上層部にとって、暴力事件を繰り返す野球部はもはや「看板」ではなく「リスク」と捉えられるようになっていったのが実情です。