失敗してしまった際、多くの人が抱く切実な疑問が「プリンにすが入っても食べられるのか?」という点です。衛生面と安全性の観点から結論を述べれば、問題なく安全に食べられます。
「すが入る」という現象は、細菌の繁殖や腐敗ではなく、加熱過多による物理的な離水現象とタンパク質の過凝固です。むしろ加熱温度が通常より高くなっているため、殺菌という側面では完全に熱が通っています。ただし、問題となるのはその「食感」と「風味」の著しい低下です。
すが入ったプリンの内部では、卵タンパク質が過剰に結合して網目構造が極限まで縮み、抱え込んでいた水分と脂質を外へ絞り出してしまっています(離水作用)。その結果、舌触りはなめらかさから程遠い「ボソボソとした茶碗蒸し」のようになり、水分が抜けた卵黄タンパク質特有の強い硫黄臭や生臭さが際立って感じられるようになります。健康上の害はないものの、そのまま洋菓子として楽しむにはクオリティが大きく損なわれてしまうのが実情です。