そびえ立つ怪獣王の前に立つと、理屈抜きで足がすくむ。体感温度が数度下がったかのような錯覚すら覚える威圧感だ。ジップラインのハーネスを装着し、発射台から虚空へと飛び出す。狙うは、暗黒の口腔。滑車がワイヤーを噛む金属音が甲高く森に響き渡り、秒速数十メートルで迫り来る牙の隙間へ飛び込む瞬間、脳内を駆け巡るのは純粋なアドレナリン以外の何物でもない。
体内に突入した後は一転して、放射線測定器を模した銃を手に細胞の増殖を食い止めるシューティング任務へ。映画の小道具さながらの重厚な設定資料が並ぶ併設ミュージアムまで含め、大人の鑑賞に耐えうる容赦のない作り込みが光る。単なる子供騙しのアトラクションではない。昭和から令和へと続く特撮文化への敬意と、自然環境を逆手に取ったロケーション設計が見事に調和している。