「文武両道」という言葉は、しばしばどちらも中途半端に終わる口実として使われがちだ。しかし、この場所でその言い訳を口にする者は誰もいない。
授業が終われば、すぐさま全体練習が始まる。練習時間は極めてコンパクトだ。長時間の居残り練習で体力をすり減らすことは美徳とされない。限られた2時間弱のセッションに全神経を集中させ、練習後はすぐに自習室へと向かう。東大、京大をはじめとする難関国公立大学への合格者を毎年輩出しながら、週末には高円宮杯プレミアリーグでJリーグ下部組織の猛者たちと真っ向勝負を演じる。
「時間が足りないと感じた瞬間、思考停止が始まる」。ある控え選手がノートの端に走り書きしていた言葉が印象的だった。睡眠時間を削るのではなく、1分1秒の集中度を極限まで研ぎ澄ます。その過酷なタイムマネジメントこそが、勝負どころで崩れないメンタリティを鍛え上げている。