これまで、日本で最も画数が多い漢字として知られていたのは、雲を3つ、龍を3つ組み合わせた「たいと(だいと)」だった。苗字に使われていたという都市伝説めいた噂もあるが、実在の証拠は乏しい。それでも、その圧倒的なビジュアルは多くの人々を魅了してきた。
だが、最近になって注目を集めているのが、108画とされる「ぼんのう」という漢字だ。仏教の「煩悩」の数にちなんで作られたとされるこの文字は、もはや一つの絵画に近い。文字としての実用性は皆無に等しいが、SNS時代において「最も複雑な文字」としての地位を確立しつつある。