この慣用句がどのような文脈で機能するのか、代表的なコロケーション(連語関係)をもとに、具体的な例文を通じて確認していきます。
1. 「正義を盾に」の例文
道徳的な正しさや倫理観を前面に押し出し、自らの攻撃性や傲慢さを正当化する場面で用いられます。
- 「彼女は正義を盾にして同僚の小さなミスを公の場で吊し上げたが、周囲はその冷酷さに反発を覚えた。」
- 「SNS上では、正義を盾に取った誹謗中傷が後を絶たず、社会的な問題となっている。」
2. 「法律を盾にする」の例文
法的な条文や契約内容を理由にして、相手の情状酌量や道義的な訴えを一蹴するシチュエーションです。
- 「経営陣は法律を盾にして早期退職の強要を認めようとせず、労働組合との対立は決定的なものとなった。」
- 「法律を盾に取る姿勢ばかりが目立ち、顧客への真摯な謝罪や配慮が一切感じられない。」
3. 「権力を盾に」の例文
組織上の役職や社会的地位の優位性を背景にして、理不尽な要求を通したり保身を図ったりする場面です。
- 「担当役員は親会社の権力を盾に、下請け企業へ過度な値下げ要求を突きつけていた。」
- 「彼は上層部との個人的なパイプという権力を盾にして、現場の意見を力づくで封じ込めた。」
4. 日常会話やプライベートでの例文
家庭内や友人同士のやり取りでも、言い訳や責任転嫁の文脈で頻出します。
- 「体調不良を盾にして面倒な家事をすべてパートナーに押し付けるのは公平ではない。」
- 「彼は『若さ』を盾に取って無作法を許してもらおうとする甘えが抜けていない。」