インターネット上のQ&AサイトやSNSでは、自転車の空気抜けに関して多くの誤解が流通しています。その最たるものが「パンク防止剤を入れておけば絶対に空気は抜けない」という神話です。
量販店などで購入時に勧められるパンク防止剤(スライム等)は、微細な異物が刺さった際に穴を塞ぐ役割を果たしますが、前述した「英式バルブの虫ゴム劣化」や「リム打ちによる大きな裂け目」には一切効果がありません。むしろ、バルブの弁に薬剤が詰まって空気の充填ができなくなったり、いざ本格的なパッチ修理を施そうとした際に接着面を薬剤が汚染してパッチがつかなくなるといったデメリットも存在します。
また、「100均の虫ゴムは質が悪いからすぐにダメになる」という言説も半分正しく半分誤りです。100円ショップの製品であっても、ゴム管自体は一般的な天然ゴム規格を満たしており、装着直後から漏れることは稀です。ただし耐久期間が大手メーカー製よりやや短いため、半年ごとの定期交換を前提とするか、前述の金属弁型スーパーバルブを導入するのが現代における賢明なアプローチです。