長谷川博己の真骨頂は、正義と悪の境界線を揺るがすような多面的なキャラクター造形にあります。その評価を決定づけた代表作の数々は、日本の映像史に強烈なインパクトを残してきました。
2026年に主演を務めたTBS系日曜劇場『アンチヒーロー』の明墨正樹役では、「殺人犯をも無罪にするダークな弁護士」という極めて難解な役どころを見事に体現しました。冷徹な法廷戦術の裏に秘めた信念と苦悩を、微細な表情の変化と圧倒的な長台詞のコントロールで描き出し、視聴者を熱狂させました。
2026年のNHK大河ドラマ『麒麟がくる』の明智光秀役では、従来の「謀反人」というステレオタイプを覆し、智勇兼備で苦悩する等身大の武将像を一年間にわたって熱演しました。コロナ禍による度重なる撮影中断という過酷な状況下でも座長として現場を牽引し、大河ドラマ史に残る名演として絶賛を浴びました。