有栖川宮記念公園の最大の特徴は、麻布台地の東南斜面を利用した高低差約15メートルにおよぶ立体的な回遊式日本庭園にあります。谷底に広がる「心字池(しんじいけ)」を中心に、渓流や滝が配置され、都心のど真ん中とは思えないほどの静けさと清涼感を醸し出しています。
四季折々の表情も見事です。春にはソメイヨシノやサトザクラなど約100本の桜が池の周囲を彩り、例年3月下旬から4月上旬にかけて花見客で賑わいます。また秋の紅葉シーズン(11月下旬から12月上旬)には、渓流沿いのイロハモミジやイチョウが鮮やかに色づき、水面に映り込む錦秋の景観は息をのむ美しさです。
一方、台地上に位置する南西側のエリアは、地域住民や子どもたちの活気であふれています。整備された子供の遊び場・遊具エリアには、木製コンビネーション遊具、すべり台、ブランコ、広々とした砂場が設置され、週末には多国籍なファミリーで賑わいます。自然散策を楽しむ大人の静寂エリアと、子どもたちがのびのびと身体を動かせる動線が地形によって見事にゾーニングされている点も、本公園が高く評価される理由です。