現在、名古屋城天守閣の木造復元プロジェクトにおいて、エレベーターを設置しない基本方針そのものは維持されたまま、具体的なバリアフリー対応のあり方を巡る議論が平行線をたどっています。既存の鉄筋コンクリート製天守閣は耐震強度の不足から入場禁止が続いており、解体・復元工事の着工に向けた手続きは停滞を余儀なくされています。
焦点は「歴史的建造物としての真正性」と「現代の公共建築に求められるアクセシビリティ」をどう両立させるかという点にあります。名古屋市は市民対話の場を重ねつつ、エレベーターに頼らない新たな移動支援策の提示を試みていますが、当事者団体との完全な合意形成には至っていません。