北海道帯広市に本社を置く六花亭製菓株式会社は、地元の良質な乳製品と農産物に徹底して寄り添い続けてきた企業だ。彼らが手掛けるシュトーレンは、本場ドイツ伝統菓子の製法を忠実に守りながらも、十勝の恵みを存分に注ぎ込んだ独自の進化を遂げている。
本場のシュトーレンは重厚でスパイスが際立つものが多いが、六花亭の仕立ては驚くほどまろやかで口どけが良い。生地には北海道産の小麦粉とフレッシュなバターを贅沢に使用。口に運んだ瞬間に広がるミルキーなコクは、帯広の豊かな土壌と酪農の歴史が生み出した賜物だ。
洋菓子製造業として長年培われた高い技術力が、伝統の重みと現代の日本人の味覚に寄り添う軽やかさを見事なバランスで同居させている。一切れ口に含むだけで、北の大地の情景が鮮やかに浮かび上がる。