中洲大洋の歩みは、そのまま福岡・博多の戦後復興の歴史と重なります。創業者の岡部重蔵氏が「焦土と化した博多の街に、映画を通じて夢と希望を届けたい」という強い志を抱き、1946年4月に開館したのが始まりでした。
開館当初から外国映画のロードショー館として名声を博し、豪華なシャンデリアやヨーロッパ調の装飾、優美な赤絨毯の大階段など、訪れるだけで非日常のワクワク感を味わえる特別な空間でした。名優グレゴリー・ペックが来館したエピソードは、今なお博多の語り草となっています。
時代の変化とともに複数スクリーンへと増床し、ミニシアター系の上質なアート作品を上映した中洲大洋キネマ館(スクリーン4)など、個性豊かな4スクリーン体制を確立。シネコンにはないクラシックな映画体験を提供する場として、親子3代にわたって通い詰める熱心な常連客に愛され続けました。