ガスを直接噴射する道具である以上、何よりも優先されるべきは安全性だ。近年のガス燃焼器具産業における技術革新は目覚ましく、家庭用クッキングバーナーの構造は以前とは比べものにならないほど堅牢になっている。
最大の転換点は「逆さ使用」への対応だ。初期の簡易ガストーチは、傾けたり逆さにしたりすると生ガスがそのまま噴出し、予期せぬ巨大な炎(異常燃焼)を吹き上げる危険があった。現在、信頼できる国内メーカーの製品には気化促進パイプやプレヒート(予熱)機構が組み込まれ、点火直後に本体を360度どの角度に倒しても安定した青い炎を維持できる。
また、製品選びで絶対に外せないのが日本ガス機器検査協会(JIA)の認証マークだ。JIAの厳正な検査をパスした製品は、ガス漏れ防止機構や耐熱性、着脱部の剛性が極めて高い水準で保証されている。海外製のノーブランド格安品がネット上で散見されるが、安全弁の不備や粗悪なパッキンによる事故リスクを考えれば、JIAマーク付きの国内規格品を選ぶのが鉄則といえる。