より高い安全性が要求される場面では、「エイトノット(二重8の字結び)」が圧倒的な信頼を集める。日本山岳・スポーツクライミング協会が公認する安全基準においても、ハーネスとロープを締結する標準手順として指定されている技術だ。
この結び方は構造が極めて視覚的であり、正しく結ばれているかを一目で点検できるメリットがある。命綱なしで岩壁を登るフリーソロの世界とは対照的に、安全講習や登山実務では、このエイトノットの精度が滑落事故を防ぐ最後の砦となる。エベレスト遠征のような極限状態の登山隊でも、吹雪の中でグローブを着用したまま目視確認できるエイトノットの明瞭性が、登山家の命を繋ぎ続けている。