二宮和也のキャリアにおいて、ここ数年の変化は見逃せない。事務所からの独立を経て、個人事務所を設立。自らスケジュール管理やオファーの選定を行うなど、プレイングマネージャーとしての手腕も発揮している。自由な環境を得たことで、彼の演技はより研ぎ澄まされ、泥臭くも人間味あふれるキャラクター選びが目立つようになった。
今回の役柄について二宮は、「ただ沈黙しているだけでなく、沈黙の中にどれだけの言葉を詰め込めるかという挑戦」と周囲に語っているという。アイドルという枠組みを完全に脱ぎ捨て、一人の映画人としてスクリーンに対峙する彼の覚悟が、本作の根底を支えている。