なぜ、これほどまでに私たちは「数字」に追われるようになったのか。2026年現在、日本経済は緩やかなインフレ基調にある。かつての「デフレで物価が上がらない国」という前提は崩れ去り、何もしなければ資産が目減りしていくという現実が、人々の焦燥感を煽る。
老後資金2000万円問題は過去の話となり、今や「5000万円でも足りない」という言説がメディアを飛び交う。この不確実な未来への恐怖が、人々の防衛本能を過剰に刺激しているのだ。貯めることが目的化し、使うことが恐怖になる。この歪んだサイクルが、社会全体を覆っている。