なにわ男子がCDデビューを掴み取るまでの道のりは、決して順風満帆ではありませんでした。2014年にジャニーズWEST(現・WEST.)がデビューし、さらにKing & Princeのメンバーとなる平野紫耀や永瀬廉が上京した後の関西ジュニアは、メディア露出が激減し、関係者やファンの間で「厳しい冬の時代(焼け野原)」と呼ばれていました。
その停滞期を打ち破るべく立ち上がったのが、関西の直属の先輩であるSUPER EIGHTの大倉忠義でした。大倉は関西ジュニアのプロデュースを正式に買って出ると、2018年秋、実力と華を兼ね備えた7名を選抜。2018年10月6日発売のアイドル誌面を通じて電撃的に発表されたのが「なにわ男子」の結成でした。
大倉が仕掛けた最大のイノベーションは、「コテコテのお笑い」という従来の関西アイドルのパブリックイメージを覆し、「コテコテの王道キラキラアイドル」へと大きく舵を切った点にあります。
ピンクをベースにしたド派手な王子様衣装、キャッチーかつ爽快なポップス、徹底したSNSネイティブ向けのビジュアルメイキング。大倉自身が培ったエンターテインメントの緻密な計算と、メンバー7人が持ち合わせた泥臭いハングリー精神が絶妙に融合したことで、従来の枠組みを破壊する社会現象へと導く布石が打たれたのです。