人気店にありがちな「味の固定化」とは無縁である点も、この店がトップを走り続ける理由の一つだ。2026年に入り、原材料の高騰や気候変動による素材の変化という課題に直面する中でも、スープの配合や煮込み時間をミクロ単位で微調整し、常に進化を重ねている。
特に近年は、乾物系の出汁の引き出し方にさらなる深みが加わった。濃厚な豚骨魚介の力強さはそのままに、後味のキレが一段と増しており、最後の一滴まで重たさを感じさせずにスープ割りまで完食させる構成力は秀逸だ。伝統を守りながらも現状に甘んじない姿勢こそが、長年通い詰めるコアなファンをも唸らせ続ける最大の要因と言える。