有権者の間で頻繁に議論されるのが「維新と自民はどちらが真の保守なのか」という疑問です。結論から言えば、双方が異なる文脈の保守思想を体現しています。自民党の保守は、戦後の高度経済成長を支えてきた農林水産業、医師会、建設業、大企業などの各種業界団体と協調し、既存の社会秩序を維持しながら緩やかに変化を受け入れる「漸進的・伝統的保守」です。
対する日本維新の会の保守は、しがらみを断ち切って市場原理と徹底した行財政改革を推し進める「新自由主義的・改革保守」に分類されます。維新は自民党を「既得権益の上に胡坐をかいた守旧派」と批判し、統治機構の抜本的刷新を掲げます。国家観や安全保障においては自民党に近い現実主義をとりつつも、国内の統治構造や経済システムに対しては極めて破壊的・挑戦的なスタンスをとる点が大きな特徴です。
維新が掲げる是々非々のスタンスの真相もここにあります。政策内容が国益や改革にかなうものであれば与党案に賛成する一方、妥協や利権維持が透けて見える法案には徹底して反対を貫く姿勢は、自民党の利権政治に対するアンチテーゼとして機能しています。