2026年後期に橋本環奈を主演に迎えて放送された『おむすび』は、平成のギャル文化と栄養士というテーマを掲げて大きな注目を集めました。しかし、初回16.8%からスタートした視聴率は徐々に下落を続け、週間平均で12%台を記録するなど苦戦を強いられました。
低迷の背景には、平成レトロの描き方に対する世代間の温度差がありました。ギャル描写のステレオタイプ感や、震災描写とコメディパートのトーンバランスに戸惑う声が多く、序盤の福岡・糸島編から神戸編への移行期に視聴者の定着が進みませんでした。
ただし、現代の朝ドラ評価において見逃せないのが「NHKプラス」を中心とする配信再生数です。『おむすび』は地上波のリアルタイム世帯視聴率こそ歴代ワースト水準に沈んだものの、見逃し配信の再生回数では歴代トップクラスの数値を記録。若年層のタイムシフト視聴が完全に定着した時代において、世帯視聴率という単一の指標だけでは作品の影響力を測りきれない現実を浮き彫りにしました。