日本流行語大賞の知られざる選考舞台裏と時代を映す言葉の魔力

日本流行語大賞の知られざる選考舞台裏と時代を映す言葉の魔力

日本流行語大賞の知られざる選考舞台裏と時代を映す言葉の魔力にまつわる役立つ知識を分かりやすく発信ます。

選考の密室では一体何が起きているのか。歌人の俵万智氏をはじめとする選考委員会には、言語の専門家からジャーナリストまで多彩な顔ぶれが並ぶ。決して単なる「使用頻度の多さ」だけで決まるわけではない。数字の多寡なら検索エンジンのアルゴリズムで事足りるからだ。

選考委員たちが重視するのは、その言葉が帯びる「批評性」と「時代の空気感」である。たとえ爆発的に流行した言葉であっても、誰かを傷つける毒性の強い表現や、一瞬のスパム的な拡散に過ぎないものは慎重に吟味される。言葉の響き、五七五のリズム、口にしたときの心地よさ——俵氏のような表現者が選考に加わることで、言葉が持つ詩情や情念までもが審査の天秤にかけられる。時に数時間に及ぶ激論の末、社会の「光」と「影」を同時に照らし出す言葉が大賞の座を射止めるのだ。

田中 結衣
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田中 結衣

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。