一姫二太郎には、地域や伝承によって「続き」とされるフレーズが存在します。もっとも広く知られている俗表現が「一姫二太郎三茄子(さんなすび)」や「一姫二太郎三男坊(さんなんぼう)」です。
「一姫二太郎三茄子」は、初夢の吉兆である「一富士二鷹三茄子」をもじった言葉遊びであり、縁起の良さを重ねた洒落(しゃれ)として江戸の町民文化の中で親しまれました。子宝に恵まれる幸福を象徴する語呂合わせとして定着した側面が強いとされています。
一方、「一姫二太郎三男坊」や「一姫二太郎三山王」といったバリエーションは、跡継ぎ候補の男児を複数確保しておくリスク分散の意図や、地域の土着信仰が結びついた民間伝承です。ただし、これらは正式な古典ことわざの正条ではなく、後世の口伝や俗信によって派生したものと考えるのが言語学的に正確です。