モール工作で初心者が最も陥りやすいトラブルは、途中でモールの長さが足りなくなる現象や、顔のバランスが崩れてしまうことです。これらを防ぐための決定的なポイントは以下の3点に集約されます。
第一に、「折り曲げの比率(アタリ)を事前に決める」ことです。1本のモール(一般的な全長約100cm)を使用する場合、耳に15%、顔の輪郭に25%、腕に20%、胴体と脚に40%という基本配分を意識するだけで、全体の骨格が安定します。
第二に、「ワイヤーを同じ箇所で過度にねじり直さない」ことです。内部の芯線は金属疲労に弱く、同じ箇所を3回以上強くねじると断線して毛束が抜ける原因になります。一度決めた角度はソフトに固定するのがコツです。
第三に、表情の命となる「ワイヤー目玉パーツ付け方」の技術です。差し込み式のプラスチックアイやノーズパーツは、毛足をかき分けて芯のワイヤー部分に直接接着剤(多用途クラフトボンドや速乾性エポキシ系)を少量塗布し、モールのねじり目の隙間に深く差し込みます。毛の上から接着してしまうと摩擦で脱落しやすくなるため、芯線の奥まで届かせるのが耐久性を保つ秘訣です。