ネット上で蒼井翔太の名前を検索すると、「性別はどちらなのか」「トランスジェンダーなのか」といった疑問を抱くユーザーの書き込みが目立ちます。結論から述べると、戸籍上の性別は男性です。これについては本人の公式プロフィールや過去の活動履歴、インタビューでも明確に示されています。
それにもかかわらず、なぜこれほどまでにジェンダーに関する詮索や噂が絶えないのか。理由は明快です。既存の男性声優像を鮮やかに覆す、3オクターブを超える規格外の高音域と、徹底して磨き上げられたフェミニンかつ神秘的なビジュアルにあります。アニメ『うたの☆プリンスさまっ♪』の美風藍役をはじめ、中性的なキャラクターや女性的なキーの楽曲を見事に歌いこなす姿は、初見の視聴者に「女性声優が演じているのではないか」という錯覚すら抱かせます。
本人はメディアの取材において、自らの立ち位置を「男か女か」という二元論で語ることを好みません。「男だからこうあるべき、女だからこうしなければいけないというルールを取り払いたい」という趣旨の発言を幾度となく繰り返してきました。外見や声質の美しさだけでなく、旧来の男性規範(トキシック・マスキュリニティやステレオタイプ)から軽やかに脱却したその精神性こそが、ジェンダーレス男子のパイオニアと称される決定的な要因です。