もちろん、ここまでの道のりがすべて順風満帆だったわけではない。フル参戦初期に直面したのは、米国のコース特有の深いラフや、粘りつくようなバミューダ芝からのアプローチショットだった。フルショットの精度が高すぎるがゆえに、グリーンを外した際のリカバリーショットでスコアを落とす場面も散見された。
しかし、久常の最大の強みは「課題を糧にする修正能力」にある。オフの期間中に世界のトップコーチとともにショートゲームをゼロから見直し、ウェッジのバンス角や打ち出し角のコントロールを徹底的に磨き上げた。現在の彼は、かつて弱点とされたグリーン周りからでも果敢にパーを拾い、時にはチップインバーディで流れを引き寄せるまでの変貌を遂げている。