ショートアニメ『放課後少年花子くん』で見せるコミカルな日常劇は、本編の重苦しい運命に対する清涼剤であると同時に、本編の影の濃さを際立たせる装置としても機能している。
放課後のかもめ学園でくだらない遊びに興じる花子くんや寧々、光たちの姿を見れば見るほど、彼らが背負う過酷な宿命が浮き彫りになる。もし生前の普とつかさが普通の兄弟として笑い合えていたなら、という叶わぬイフ(If)を否応なく想起させるからだ。
日常の眩しさを知るからこそ、怪異の理(ことわり)に引き裂かれた双子の断絶が、より一層の痛切さをもって胸に迫る。このコントラストの妙こそ、あいだいろ作品が誇るダークファンタジーの真髄といえる。