1980年代から90年代にかけての夜の報道戦線は、まさに群雄割拠の時代であった。TBSの『NEWS23』で独自の視点を提示し続けた筑紫哲也氏をはじめ、各局が個性あふれる報道人を擁し、熾烈な視聴率と報道の質を競い合っていた。
視点や主張は異なれど、第一線で対峙するジャーナリストたちの間には互いへの深い敬意が存在した。筑紫哲也氏らが示す鋭い批評性と、櫻井氏が貫く事実に基づいた直球の追求。互いの存在を感じながら繰り広げられた議論と取材合戦が、日本の報道・ジャーナリズム業界全体の質を引き上げていったと言える。