地上波での放送が途絶えた現在、議論の舞台はデジタルアーカイブの活用へと移っている。TVerやFODといったプラットフォームの普及により、過去の名作アーカイブをオンデマンドで配信する動きが活発化しているためだ。
しかし、当時の映像をそのまま配信することは容易ではない。出演者の権利関係のクリアに加え、現在の配信ガイドラインに適合させるための映像処理が不可欠となる。近年ではAIを活用した動的画像認識技術を用い、露出リスクのある箇所を自動検出して高精度なフィルタリングを施す技術も開発されている。過去の文化遺産としてのアーカイブ価値を認めつつ、現代の配信倫理とどう調和させるか。各プラットフォームは今なお極めて繊細な判断を続けている。